ケーキハウス・ツマガリ:甲陽園のお菓子工房

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WEB広報室

毎週、甲陽園本店にご来店いただいているお客様からのメッセージをご紹介致します。
お便りを読ませていただくと、いつも私どもの気の至らなさを、思い知らされます。
お叱りのなかにも、温かな励ましのお言葉も頂戴しております。

今回は今年に入ってからのお便りをご紹介いたします。

日時:2009年1月5日
件名:ご挨拶に代えて

あけましておめでとうございます。
本年も、勝手気まま・無責任発言をしても客と云う事で、大目に見ていただける立場を
悪用してぴーちくぱーちく、やらせて頂ければ幸いで御座います。

ガレット・デ・ロワ
フランスの伝統菓子らしい。伝統菓子と云うフレーズから察して、
きっと、すごーく、ずっしり、ドッシリ、重たくて、濃厚で、
食べ応えがあって、腹持ちのよいお菓子なのだろうな。
例えるなら、「餡子をパイ生地で包んだお菓子」と似た感じだろう。

そう思っておりました。

全く逆でした。軽ーい。甘くなく、キリッと、サクサク芳ばしく、ほんのり甘く、
下層は、向こうが透けて見えそうなくらい、薄く、しなやかで見事に浮き上がり、
まるでレース生地が折り重なって、フワフワゆれているよう。
バターの旨み、濃縮!まるで、スルメか昆布か鰹節だ!

クレームダマンドはフカフカ、フワフワ。
まるで羽毛のよう。あんなに分厚く挟んであった筈なのに、口の中で全く当たらない。
パイ皮のサクサクした音のみが、顎を通じて頭に響く。

爆発的なバターの風味の背後で、チョッとビターな風味が。
そして、ラム酒のキリッとドライな風味が、静かに薫っている。
例えるなら、静まり返った湖面から沸き立つ朝霧のように妖しく、ミステリアスに。

おおー、大人の味。
この「ほろ苦さ」と「ドライな風味」が、この、バター感を、くどく感じさせないようにしているのね。
いつもの事ながら、ツマガリは、味の平衡状態を創り出すのがウマイ!

新年早々、くだらない、自己完結メールで、皆様のお目を汚すような事をしまして
申し訳御座いませんでした。

日時:2009年1月13日
件名:頂(カブトヤマか?)

いつも、お世話になっております。
また、長文を送り付けて、申し訳ございません。

キングオブマロン。
丸ごとのマロンだけで、口の中が一杯になって
それが、上顎と下顎との間で、「ホコリ・ホクリ」と崩れてゆく感動。
栗ペーストや、刻んだ栗では味わえない、こんな体験、初めて。
キメ細やかな肉質は、芋でも、南瓜でも、ゆで卵の黄身でもなく、
まさしく「栗」独特の質感。
咽喉に詰まる事無く、スイスイ食べられる。

ツマガリのお菓子は食べやすい。
ツマガリのお菓子は、くだらない予想を、全く裏切ってくれる。

ツマガリのショーケースに並んでいるお菓子。
シゲシゲと眺める。

この手のお菓子は、コッテリで胃に重い。
こういった感じは、軽すぎて物足りない。
これは、私にはピンと来ない系。など等

過去の数々の苦い体験から得た経験側に照らし合わせて判断すると
決して手を出さないような類似ケーキもチラホラ。
そんなお菓子を、2階のギャラリーで、隅々、試食として御相伴に与る機会がある。
時々、「冒険心・怖いもの見たさ」から、思い切って購入して食べる事もある。

感動・感激・感心する。
一見コッテリ系のお菓子が、とっても軽い。
一見、物足りなさそうなお菓子が、とっても風味豊かでコクがある。
今まで特に好きでも嫌いでもなかったお菓子が、シッカリと「私は〇〇です」と、
私にむかって、自己紹介してくれる。

ツマガリのお菓子は、全く「逆張り」!
一般的に、モサモサとして飲み込みにくい類は、咽喉越し良く。
ドロドロ・ベトベトと、舌にまとわりついて、クドク感じがちな類は、サラッと軽く。

頼りなさそうに見えて、濃厚。芳醇。
要らぬ、装飾をせず、素直な形状。

とにかく、全くストレス・フリー。全てがスムーズ。
フォークの入れ方に、悩むこと無く、躊躇せず。
安心して、大口開けて食べられる。見た目、シンプル。
でも、実は実は、よくよく考えて、推敲をして創られている。
途方も無い手間と苦心、苦労して探し出した、極上の素材。

食べた人が、「美味しい」と感じてくれれば其れでヨシ。

これは日本の「おもてなしの心」そのものだ。

本物を追い求める人は、各方面いる。
分野は違えど、目指す頂は、きっと同じなのだろう。

以前、どこかで小耳に挟んだ言葉。
・日本の「おもてなし」は、「気づかれない」ことを概ね良しとする。
・諸外国の「おもななし」は、「困っていることを助けたり」、
「あからさまに喜ばせたり」することを良しとする。

日本の場合、おもてなしを受ける側が「鈍感」だと何も気が付きません。
またそれで良しとしています。
滞りなく、何事もなく、時を過ごすことの出来る素晴らしさ。
つまり、おもてなしする人のことを知り尽くし、嫌いなこと、
嫌いなものなどを事前に排除し、好みのもの、雰井気(空気)をさりげなく準備する。

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